大腸がんステージ4の血液検査結果、医師は何を見ている?

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血液検査の結果

こんにちは。「大腸がん日記」の運営者です。

抗がん剤治療当日の朝、採血を終えてから診察室に呼ばれるまでの待ち時間。何度経験しても、あの緊張感には慣れませんよね。

「今日の数値が悪かったら、治療ができないかもしれない」

「スキップしたら、その分がんが進行してしまうんじゃないか」

そんな不安で胸が押しつぶされそうになっている方へ。

今回は、大腸がんステージ4の私が実際に「数値不足で治療中止(スキップ)」宣告を受け、そこからどうやって数値を立て直したか、実際の検査データと共に包み隠さずお話しします。

ただ結果に怯えるのではなく、「数値を良くするために、自分でできる対策」を知ることで、前向きに治療と向き合うきっかけになれば嬉しいです。


目次

1. 抗がん剤治療の継続は「好中球」がすべて

主治医が診察室で真っ先に見る数値、それが「好中球(Neutro)」です。

白血球の数だけでは不十分です。その中にある「好中球」の実数が重要視されます。私の病院では、以下の基準が治療実施の絶対条件とされています。

治療実施のボーダーライン

好中球数:1000 /μL 以上

なぜ「好中球」がそれほど重要なのか?

好中球は、体に入った細菌やカビを真っ先に食べて退治してくれる「免疫の最前線の兵士」です。

抗がん剤の副作用で骨髄の機能が落ちると、この兵士が減ってしまいます(骨髄抑制)。

好中球が少なすぎると、普段なら何ともない常在菌や弱い菌でも重い感染症にかかりやすくなり、最悪の場合は命に関わる「敗血症」を引き起こすリスクがあります。だからこそ医師は、この数値を何よりも厳しくチェックするのです。

【実録】好中球「975」で治療中断した日

「1000あればいいんでしょ?」と軽く考えていた私に、現実は容赦ありませんでした。

治療開始から5ヶ月目の9月16日。

  • 検査結果:好中球数 975

たった「25」足りないだけ。それでも医師の判断は即決でした。

1000を切ってしまうと、感染症のリスクが非常に高くなります。無理をして命を危険に晒すわけにはいきません。今回は抗がん剤はお休みして回復を待ちましょう

頭では分かっていても、がんに対して「何もできない自分」に焦りを感じました。

その後、無事に数値は回復して治療を再開できたのは幸いでした。


2. 【データ公開】実際の血液検査結果と見るべきポイント

実際の検査データ表(抜粋)です。私が医師と確認しているのは主に以下の3点です。

要チェック!見るべき3つの指標

スクロールできます
検査日①好中球数②CRP③アルブミン判定
11/2518040.14.3
11/1824360.14.1×(※)
9/169750.13.9×(中止)

※11/18は好中球は足りていましたが、別の数値(総ビリルビン)が悪化して中止しました。

① 好中球数(基準:1000以上)

前述の通り、治療可否を決める最重要項目です。

② CRP(基準:0.3以下)

体内の「炎症」レベルを示します。がん細胞が暴れると炎症性サイトカインを放出します。CRPはこの炎症性サイトカインに反応するたんぱく質です。私は4月頃「0.8」まで上がりましたが、現在は0.1以下で安定しています。これを低く保つことが予後改善の鍵です。

③ アルブミン(基準:3.8以上)

「栄養状態」と「肝機能」の指標です。炎症によって体力が低下していないかチェックします。これが低いと体が弱っている証拠になります。


白血球・好中球・腫瘍マーカーの推移グラフ

では、実際のデータを公開します。
(※個人差がありますので、あくまで一例としてご覧ください。)

血液検査の結果のグラフ
白血球、好中球、腫瘍マーカーの推移(2025年11月25日版)
  • 青線(好中球): 9/16にガクンと落ちていますが(975)、休薬と生活改善を経てV字回復しています。
  • 赤線(腫瘍マーカー): 治療を継続できているおかげで、当初2000超えだった数値が一桁台まで下がり、がんの勢いが抑えられていることが分かります。

CRP、アルブミンの推移グラフ

がん細胞が通常の細胞を破壊するときに出す「炎症性サイトカイン」を間接的に計測するCRP(C反応性タンパク)と、体力が奪われていないか示すアルブミン(低いと悪い)の推移です。

CRPとアルブミンの推移グラフ
  • 赤線(CRP): 4月頃は基準値の0.3以下を超える、0.8 など高めの数値が出ていましたが、5月以降は基準値内で落ち着きました。最近(11月)も 0.1 前後で安定しています。
  • 青線(アルブミン): 8月〜9月にかけて少し下がりましたが、10月以降は 4.0 以上に回復し、11/25時点では 4.3 と問題のない数値となっています。

3. 自分でできる対策を。「炎症」を抑え数値を守る3つの習慣

筆者

ただ検査結果におびえて待つのは嫌だ!

そう思った私が、国立がん研究センターの本を読んで「辛い治療中でも無理なく続けられる」と判断して実践している3つの習慣をご紹介します。

キーワードは「慢性炎症を抑え、基礎体力を底上げすること」です。

対策① 運動:感染リスクゼロの「インドア・サイクリング」

免疫を上げて好中球の回復を促すには、血流を良くする「運動」が一番です。

でも、抗がん剤中はダルかったり、外に出れば人混みでの感染リスクがあったり、雨が降っていたりと、ハードルが高いですよね。

そこで私がおすすめするのは、自宅でできる「サイクリング」です。

インドアサイクリングトレーナー
サイクルトレーナー+自転車があれば家の中でサイクリングができる

家の中であれば、

  • 感染リスクなし: ジムや公園に行かなくていい。
  • 服装自由: パジャマのままでも、起きてすぐ5分でもできる。
  • 継続しやすい: テレビやYouTubeを見ながら漕げば、30分なんてあっという間です。

医師も「息が少し弾む程度(中強度)の運動」を推奨しています。外に出るのが億劫な日でも、家の中でペダルを漕ぐだけで「今日も体に良いことをした」という自信になります。

サイクリング、ウォーキング、お好きな方でいいと思います。

対策② おやつ:スナック菓子をやめて「素焼きナッツ」へ

小腹が空いた時、ポテトチップスや甘いお菓子を食べていませんか?私は糖分や添加物を控えるために「素焼き(無塩・無油)のナッツ」にしています。

  • アーモンド: 「ビタミンE」の塊。強力な抗酸化作用で細胞を守ります。
  • くるみ: 「オメガ3脂肪酸」が豊富。体内の炎症を抑える効果が期待できます。

ナッツは高カロリーですが、がん患者にとっては「体重減少を防ぐ良質なエネルギー源」でもあります。スーパーで買うと高いので、私はAmazonで大袋を定期購入しています。

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対策③ 食事:冷凍庫に常備する「舞茸・椎茸」

きのこ類、特に「舞茸(MDフラクション)」と「椎茸(ビタミンD)」は免疫維持の強い味方です。日光を避けつつ、気軽にビタミンDを補給できます。

【裏技】きのこは「冷凍」で:ジップロックに入れて冷凍保存することで細胞壁が壊れ、栄養と旨味が数倍アップするという研究結果があるそうです。

包丁いらずで、毎日のお味噌汁にパラパラ入れるだけ。体調が悪い日でもこれなら続けられます。


まとめ:自分の体は、自分で守る

検査結果を見て一喜一憂するのは、私たちが真剣に生きている証拠です。

でも、数値に振り回されるだけでなく、「自分の体を守るために、今日はこれをやった」という自信を持って診察室に入りたいですよね。

  1. 家でバイクを漕ぐ(血流改善・体力維持)
  2. ナッツを食べる(抗炎症・栄養補給)
  3. 冷凍きのこを味噌汁に入れる(免疫ケア)

どれも明日から行動できることばかりです。

「好中球1000」をキープして治療を順調に進めるために、できる対策は全部やって、後悔のない闘病生活を送りましょう。

円覚寺の階段

【ご参考】血液検査データ詳細

以下は、直近の主要な検査データの記録です。

赤背景:数値が高すぎ
青背景:数値が低すぎ

スクロールできます
検査項目11/2511/1811/410/2810/1410/109/309/169/98/268/127/297/157/16/216/176/105/275/134/244/164/13/27
 白血球数:3800~930037604430410049704080680047203250446035604470400044104030494040203910 333050704440815067509110
 Neut(5)(%)
白血球の中の
好中球の割合
4855435354685130434350514852623751495563816969
 好中球数
1000以上なら抗がん剤を継続投与できる
1804243617632634220346242407975191715302235204021162095306214871994163127882797660146576285
 CRP:0.0~ 0.3
体内に炎症や破壊が
ある場合に増加
0.10.10.20.10.10.20.00.10.10.10.20.10.10.00.00.00.00.00.00.3 0.8 0.6 0.4
アルブミン:3.8~ 5.3
肝臓で作られるたんぱく質。値が低い場合は肝臓の疾患が疑われる
4.34.14.34.04.04.24.13.9 3.8 3.7 3.73.84.04.14.14.13.84.34.13.9 3.63.84.2
 腫瘍マーカ:0.0~5.07.3 16 18 68 178 762 2223
 総ビリルビン:0.2~ 1.00.91.20.80.81.00.90.80.60.80.70.80.60.40.7 1.40.60.50.70.50.80.5 1.30.8
 AST (GOT):7~ 38
肝細胞が壊れると血液中に流れ出し
数値が上昇します。
4044435157373849 43 42 423835302427282829 53 55 42 51
 ALT (GPT):4~ 44
抗がん剤の副作用を抑制できているのか?をチェック。
2123242928202025252325192117181817161942 4939 156
 LDH:120~ 245
高値の場合、肝臓の損傷などの可能性。
285295316320319303312305 282 295 277 267 254 248187230226227 267 700 717 606 649
 ALP:38~ 113
肝臓や胆道、
骨の病気などで上昇
168161197185159170181170 163 146 118 125 138113104 120111 127 128 139 147 126 156
 アミラーゼ:~ 130
糖質を分解する
消化酵素
98104151118120117116136 136 131 131 1341111131021189810710273866158
血液検査の結果(2025/11/25更新)
  • 9/16:好中球数が「975」となり抗がん剤治療が出来ませんでした。
  • 11/18:総ビリルビンが[1.2]と急上昇したので抗がん剤治療を見送りました。


免責事項

この記事の著者である私は、医療資格を持つ専門家ではありません。本記事の内容は、がん患者としての実体験、医療従事者への質問、国立がん研究センターの情報などを基にまとめたものです。医学的な診断や治療のアドバイスを行うものではありません。ご自身の治療については、必ず担当医にご相談ください。

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