この記事ではどの情報を信じてよいのか悩む方のために、国立がん研究センターが書いた本をご紹介します。正しい「がん情報」をもとに、確実に治療をすすめましょう。
「がん」はどうやって治すのか
帯に「後悔しない選択のために」とありますが、まさに後悔しないための本です。
現在の主流となっている手術、放射線、抗がん剤の3本柱から、今後の普及が期待されるゲノム医療の現状まで詳しく書かれています。
また、新薬の臨床試験に参加するにはどうすればいいのか?といったことも書かれています。すべてのがん患者さんに必要な知識が詰まっています。
2023年に初版が発行されたので、比較的新しい情報が得られます。

主な内容
- 臨床医が考える「がんとは何か」
- どんな検査で何がわかるか
- 治療方針はどのように決まるか
- 手術でがんを取り除く
- 放射線でがんをたたく
- 薬でがんをたたく
- がん免疫療法でがんを追い込む
- 一人ひとりに合わせたがんゲノム医療

「がん」はなぜできるのか
そもそも「がん」ってどうしてできるの?という素朴な疑問に、遺伝子解析という視点から「がんの正体」に迫る本です。
初版は、2018年と少し古い内容ですが、この本で紹介されている5つの生活習慣を守ると、がんの発生率が約4割も下がるらしいので、二人に一人ががんになるこのご時世には必読の本です。
後半は治療法にについても書かれています。転移の仕組み、がん細胞と他の細胞との違い、などに興味のある方にはおすすめです。

主な内容
- がんとは何か?
- どうして生じるのか?
- がんがしぶとく生き残る術
- がんと老化の複雑な関係
- 再発と転移
- がんを見つける、見極める
- 予防できるのか?
- ゲノムが拓く新しいがん医療

他にもがんの部位別の解説シリーズもあります。
大腸がんは2018年と古いのですが、肺がん(2025年)、乳がん(2024年)は新データに基づいた改訂版が発売されています。


その他、大腸がん、胃がん、がんお金の本などありますが、いずれも古めなので新しく改訂版が出たらご紹介させていただきます。
自分らしく、を生きていく
国立がん研究センター、Yahoo、資生堂などで撮影されたがん患者のスナップショット集。
それぞれの決意表明というか、人生への思いも掲載されています。紙面のQRコードを読み込むことで、インタビュー動画(YouTube)も閲覧できるようになっています。
アスリートの方が「まさか自分が」とおっしゃっていたのを拝見して、自分だけではない!みんな思いは同じ!と勇気をもらえました。
この本は、がんと告知を受けて凹んでいる方、自分だけじゃない!と勇気をもらいたい方におすすめしたいです。

若い方からご高齢の方まで、老若男女問わずに掲載されています。同年代の方の意気込みに励まされますよ。
