大腸がんと向き合っているわたし、日々、いろんな感情や思いが沸き上がります。
- 「頑張って治さなきゃ」
- 「お菓子や甘いものは控えないと」
- 「周りに迷惑をかけないようにしなきゃ!」
「元気に回復している」理想の自分と、副作用に苦しんでいる今の自分を比べて焦ったり、私は他人に好印象を与えようとエネルギーを消耗してしまう残念な性格なので、看護師さんや医師に対してもエネルギー消耗してました。
この余計なエネルギー消耗を減らすためにアドラー心理学を学び、心の整理方法をまとめたのがこの記事です。
もしあなたが、がん治療や周囲の人への気遣いでエネルギーを消耗してしまっているなら、ぜひ最後まで読んで心の重荷をおろしてください。
劣等感の正体は?
そもそも劣等感ってなんなのでしょう?なんで人はそんな感情を持つのでしょう?
この劣等感についてアドラーは、

劣等感を持つのは理想があるからだ!
と言っています。つまり健全な思考なのですね。だれでも今の自分を超える自分に憧れ、成長したいものです。
でもこの劣等感ってかなり厄介ですよね。劣等感が強いと自分のことを嫌いになったり自己否定しがちになります。
わたしはもうコンプレックスの塊だったので、強烈な自己否定感がありました。だからこそ、自己啓発の本もたくさん読みましたし、セミナーにも通いました。でも結局は変われなかったです。
その理由は、どうしても自分を認めること、自分を受け入れることが出来なかったからなんですね。
ありのままの自分は価値がないと、何もできない自分に価値があるはずがないと決め込んでいたんです。
嫌いな自分を受け入れる自己受容
これまでの私は、自己否定ばかり。このままではダメだ、もっと頑張らないと!と焦ってばかり。結局どうなるかというと、やる気が空回りして上手くいかないんです。
するとさらに自己否定が上塗りされて、、、という悪循環に陥ってました。
この悪循環から脱するにはどうしたらいいのか?この嫌いな自分とどうすれば仲良くなって、楽しく生きられるようになるのか?
鍵を握るのは、自分を受け入れること、自分を認めること、だと分かっていてもそれが出来ない辛さ。同じ悩みを持つ方なら分かってもらえると思います。
それが出来ないから辛いんだよと。こんな自分を受け入れられないから、心の中はいつも嵐のようで、矛盾に満ちて、葛藤が渦を巻いているんだよと。
心安らかに生きられたらどんなにいいだろうかと。
でもある時気づいたんです。
自分を受け入れられない自分を受け入れようと。自分のことを受け入れたくないと思っている自分、何とかして自分を変えようと悪戦苦闘して悩んでいる自分を受け入れようと。
自分が嫌いな自分をよしとするというか、それをそのまま受け入れるということです。
心配している自分、緊張している自分、不安な自分、そしてそれをなんとかしようとして何とも出来ない自分、よく見せようと取り繕っている自分、自己中な自分、、、
どれも嫌いな自分ですが、ああ、自分またそんな感じになってるな、と受け入れることにしたんです。
その結果、自分の中の矛盾というか葛藤が一気に薄くなって、心が楽になったんですね。
これが自分を受け入れるってことか!とようやく分かった気がしたんです。
私のように自分を受け入れることが苦手な方は、是非やってみて下さいね。自己受容ができるようになると、心の居場所ができるような感覚があるので楽になりますよ。
余計な心の荷物は下ろしましょう



なぜ、闘病生活はこんなに消耗してしまうの?
アドラー心理学で学んだ答えは、「どうにもならないことを何とかしようとしているから」です。体調や思い、感情をコントロールしようとしているのです。
私の今の重荷を整理してみたら、下の表のようになりました。
| 悩みの種 | 誰のもの? (コントロール可否) | すべきこと |
| 検査結果・病気の予後 | 「医師・運命」による (100%は操作できない) | そのまま 受け入れる |
| 他人の評価・視線 | 「他人」による (コントロールできない) | 相手のことは 相手に任せる |
| 「今」何をするか | 「私」が決められる | ここにだけ エネルギーを注ぐ! |
「検査結果」や「その日の体調」、「他人の思い」は自分ではコントロールできません。そんなコントロールできないものをなんとかしてやろうとするから苦しかったのです。



検査結果は天に任せ、相手のことは相手に任せ、
私は自分ができることだけやる!
がんや他人との関係を良くしなくちゃ!という重荷を下ろしたら、スッと心が軽くなった気がしました。やっと自分のことにエネルギーを使えるようなワクワク感さえ感じるようになりました。
アドラー心理学を学んだ変化
ここからは、アドラー心理学を学んでから実感している変化をご紹介します。
【体験談①】義務感ではなく楽しみのために自転車に乗れた
健康のため、がんを治すための義務感からの運動ではなく、「風を切るのが気持ちいいから」というだけの理由で、再び自転車に乗るようになりました。ペダルを漕ぐその瞬間、私は「がん患者」ではなく、「ただただ風を楽しむ私」になっています。


家族からは、遠くに出掛けるのは不安だとか、何かあったら心配だとか、いろいろ言われます。ここでアドラーの出番です。
家族の心配はもっともですが、どう思うかは家族次第なのですね。一方で、この自転車に関して私が家族にできることは何かな?と考えた結果、
- 自転車保険に加入して補償の不安をなくし、
- ヘルメットを買って万が一の怪我に備え、
- 交通ルールを守って安全に走る
- 行き先と帰宅時間を伝える
ことにしました。これで安心するでしょう。もちろん、何かあったらすぐに連絡が取れるようにスマホは持っていきますし、脱水にならないように水も持っています。
【体験談②】「失敗」を恐れず、念願の京都旅行へ
もう一つの大きな変化は、ずっと行きたかった京都旅行に行けたことです。


以前の私なら、行く前から諦めていたでしょう。



旅先で体調が悪くなったらどうする?
だったり、見知らぬ人に



あの人、絶対にがん患者だよね・・・可哀そう。
そんな風に思われるのも嫌でした。ここでアドラーの出番です。



どこにいようとどうせ体調はコントロールできない!
他人がどう思うかはその人次第だ!
失敗や傷つくことを恐れて行動しないのは、絶対に後悔する・・・そう思って、思い切って旅行サイトで予約しました。もちろん自分にできることは何か?と考えて、
- 家族や身体への負担を抑えるべく一泊だけにして費用と荷物を減らし、
- 万が一に備えて旅行保険にも加入し、
- 事前に予約できることは予約しておく。


思い切って行った京都で待っていたのは、心配と不安だらけの旅行ではありませんでした。「人との出会い」や「真っ赤な紅葉に包まれた京都」、そして「自分で選択して行動できた」という圧倒的な充実感でした。
今の自分にできることを考えて行動していく。なんだか人生の選択権を取り戻せたようで最高でした。
【体験談③】気軽に会話を楽しめるようになった
相手がどう思うか、をあまり気にしなくなった結果、会話を気軽に楽しめるようになりました。
看護師さんともそうですし、新しく知り合ったがん仲間とも病院の待ち時間で会話を楽しんでいます。体調のこと、副作用のこと、趣味のこと、お金のこと、仕事のこと、政治やスポーツまで、話すことはたくさんあります。


やはり会話って楽しいです。
おわりに:アドラー心理学で自分から動けるようになった
わたしは今も、がんという病気と闘っています。でも、だからといって「病状」や「血液検査の数値」、「周りの目」を気にして、やりたいことを我慢する必要はありません。
他人の思いを背負うのはやめて「心の重荷」を下ろし、自分でできることに意識を集中させてみたら、自然と解決方法が思い浮かんで行動できるようになりました。不思議なことにがんなる前よりも、充実した日々を送っているような気さえしています。
あなたもアドラー心理学を学んで心の重荷をおろし、「やりたいことをやっていく人生」を歩き始めてみませんか?







